偏印 |
情緒性 思考性 行動様式 社会性 芸術性 倒食 地支 四柱での意味 行運 |
偏印は日干を生じ、日干と陰陽を同じくする天干星(変通星)である。災難、孤独、病気、宗教、別離、損失、学問、
芸術、芸能、取り越し苦労、迷い、研究、数理等の意味がある。偏印は傷官と同じく精神面の星の一つである。 物事に対して強く行動を起こすことができない。何事も先々のことを考え、常に不安の気持ちを持ち続ける星である。 財星から尅される星のため、財の流動に注意することである。 同じ印星である偏印と印綬を比べると、印綬がメジャーなの対して偏印はマイナー、印綬が健康的なのに対して、偏印には病気という意味が付く。 また印綬は文系が多いのに対して、偏印は技術系や工学系が多いのが特長である。印綬は物事を正統的、伝統的に見るが、 偏印は物事を斜めから見る事が多く、変わり者であったりあまのじゃく的な要素を持つ。 |
吉凶の割合 |
男命→吉面:40%位 凶面:60%位 女命→吉面:40%位 凶面:60%位 |
情緒性 |
①煩悩性明解さや落ち着きがなく、ぐずぐずと締まりがない。②悲観性物事が思うように進まず愚痴が先立つ。精神的に不安定。③小心性たとえ太っていても気が小さく臆病。④執着性物事に執着する。いつまでも根に持つ。⑤気迷い気迷いが多い。取り越し苦労が多い。⑥宗教性宗教性と宗教観念が強い。 |
思考性 |
①学習性よく物事を考える。勉学や研究に良い。浅く広くの傾向。②直感性ひらめき、発明、発見、勘が働く。③破財性財星から尅されるため財運は弱い。一時的で永続性がなく失敗して財を失う危険性がある。④探求性好奇心旺盛。先見性を持って行動する。⑤器用度器用に物事をこなす。 |
行動様式 |
①ひねり人の足を引っ張る。投げやりになる。サラリーマンは苦労する。②体型多くは、身体が小さくやせている。③敗財敗財と並ぶと同性愛や自慰行為に走りやすく、精神面もくらい。 |
社会性 |
①夫婦縁偏印が多いと夫婦に心のすれ違いが起きやすい。②病気慢性的な病気にかかりやすい。神経痛やリュウマチなど。偏印には冷たいや冷えるの意味がある。③痴呆性早くぼける。④家系継母と縁が深い。⑤行動人生を地道に歩く方が多く、真面目で、人の面倒見も良い。敗財と並ぶと縁の下の力持ちなりやすい。⑥職業片寄った職業、芸術家、運命家、料理屋、学者、漫画家、デザイナー、芸能マスコミ関係、アナウンサー、 医者、美容師、コンピュータ技術者、僧職、法律家、 芸者(地支が死んでいると三流)。行動的なものより先生等が良い。 |
芸術性 |
傷官は近代的な芸術に向くが、偏印は日踊、三味線、琴など、クラシックな芸術が合う。ただ偏印の地支星が強くない場合は発展が遅れる。 |
倒食 |
偏印は福禄の星である食神を壊してしまう星で、この偏印と食神の並びを倒食と呼んでいる。倒食は運の発展を止めてしまい、 「人生ままならない」かたちとなる。器用で才能のある人も多いが、器用貧乏となるケースも多く、また社会に打って出るタイミングがずれてしまうケースも多い。 |
地支 |
①死墓絶偏印に死、墓、絶が付く場合は健康を害したり、身内で亡くなる人が出たりする。保証人で失敗したり等、悪い作用が起きる。②月上月上偏印で年柱に死、墓、絶がある場合は慢性病にかかりやすい。 |
四柱での意味 |
①年柱の偏印先祖に僧職や神官、教育者、又は医者等の背景がある。また自身が宗教や占い、教育や医学に関心を持ち、その道に進む人もいる。 偏印は数理という象意があるので、数字を扱っていたというケースもある。偏印が旺相していると先祖の位も高く、 インテリ階級の家柄であったと言えるが、休囚していると位の低い僧や教師であったり、その道で一度挫折したという暗示がある。 倒食している場合も同様の事が言える。印星は年上にある事を喜びとする。旺相すれば先祖の恩恵に与り、休囚や倒食すれば恩恵も少なくなってしまう。 年柱が偏印の有名人 ②月柱の偏印偏印は細かく繊細な星のため、男性で月上に偏印がある場合、男性としては迫力に欠けてしまう。理知的で理論的な面が強く、 特殊な才能で生きて行く人が多くいる。偏印は同じ印星でも印綬と違って裏方的な星である。表に出るよりも裏方でその才能が発揮されやすい。 月上偏印で正官と並ぶと陰の大物という人もいる。ただ偏屈な面も内在している。女性の場合には、偏印が子供を意味する食神を尅するところから、子供の事で苦労しやすく、子供に障害が出たり不良性を示しやすい星である。 中には口うるささから 子供の主体性や才能の目を潰してしまう場合もある。そして偏印が休囚していると余計に愚痴っぽくなる。 この偏印は休囚する事と食神と並んで倒食していることを嫌う。 月柱が偏印の有名人 ③時柱の偏印学問芸能で名を成す人が多くいる。また晩年に慢性病を煩う場合もある。女性の場合には子供と喧嘩をしたり、子供縁が薄くなりやすい。 旺相すると印綬と同様に晩年に恵みもある。休囚すると本当に淋しい晩年と成りやすい。そのような命の人は若い頃から家族を大切にしておきましょう。印星が休囚していると、人生の功労と功績が晩年になって水の泡となってしまうという暗示がある。また時上の偏印に加えて他柱に傷官があると 思想、文化、芸術、技術等の分野に天才的才能を発揮し、重ねて努力を積み重ねる人は達人の域に入ると言われている。 |
行運が偏印の場合 |
①精神面運勢的な冬眠期に入り縮小傾向。静止、非活動、過去の整理や自己反省の時期。環境から孤立しやすく自分の殻に閉じこもって自分の事ばかりを考える。 神経過敏で物 思いにふけりやすい。内向的になり迷いが多くなる。社会性が薄れる時期。研究や勉強には良い時期。②健康面偏印自体が病気という意味なので、病気の元を作りやすい時期でもある。特に五行の印星太過はノイローゼとなる場合もある。 頭や気分がすぐれず、肉体の中心を失ったような脱力感に見まわされる事もある。一般的には神経痛、リューマチ、神経衰弱、ヒステリー等が現れる。③人間関係偏印は女性にあっては子供を尅する星なので、子供にトラブルが起ったり、子供との関係が悪化したりする。 また恋愛等では優柔不断さが出てしまい、それが相手から嫌われる要素になったりする。④社会性社会で伸びて行く時ではない。社会と孤立しやすい面も出てくるので現状維持が精一杯である。全ての計画を80%程度にして、 内部を固めたり休息を取る時期である。新築や改築の時期ではなく、計画しても実行に無理が生じる。経営者であれば経営の内容を全て洗い出して、 利益の出てない店舗などは縮小する時である。この時期に拡大してしまうと次の比肩の時に痛い目にあう。 研究や宗教的思索など、社会との関連性が薄い仕事の場合は問題が起きない。またこの時期に失言問題で失脚する事もある。 ⑤金運余り良くない。研究費ばかりにお金がかかり、実りがなかったり、趣味や余分な嗜 好に経費をかけたり、ちょろちょろとお金が流れたりする。 |
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