才能や能力、美人、評論家を意味する天干星傷官
四柱推命スクール 中級

傷官

情緒性  思考性  行動様式  社会性

四柱での意味  行 運  他星との関係

仮傷官  傷官十式  その他
 傷官は日干から生じられ、日干とは陰陽を異にする天干星(変通星)である。 この星は、焦燥、破壊、闘争、感情、感覚、気位、裁判、怪我、事故などを意味している。読んで字の如く官星を傷つける星である。

吉凶の割合

 男命→吉面:50%位  凶面:50%位
 女命→吉面:40%位  凶面:60%位

情緒性

①感受性

 感受性が強く、相手の心を見抜く能力を持ち、反応が敏感で感覚も鋭い。

②自尊心

 男女とも自尊心が強く特に女性の方が強い傾向がある。自慢屋であったり空威張り、恩を人に売りやすい。 またプライドを傷つけられた場合には問題をおこしやすい。

③凝り性

 好きなことには熱心で一つのことに集中できる。理想が高い。何事も中途半端にできず、白黒をはっきりさせないと気が済まない。 普通の人は曖昧に出来る事も曖昧にしておくことができないため、周囲との軋轢が生じることもある。

④嫉妬心

 特に女性は嫉妬心が強く、感情的になりやすい。

⑤脆弱性

 精神的に壁にぶつかると崩れやすい。時には理性を欠き、自虐的になり自殺する傾向に動いたりする。

⑥冷酷性

 「傷官美人」という言葉があるように、容姿は美女、性格は冷酷無残という人が多い。

⑦感情的

 感情の振幅が大きく、自分でコントロールする事が難しい。自己嫌悪や焦燥感で精 神不安定になりやすい。 ストレス発散や自己コントロールの術を身につけるべし。

思考性

①学習法

 教科書を丁寧に勉強するよりも、的確なポイントを把握しながらの勉強を得意とする。試験などでは山勘が当たることがある。 印綬のようにこつこつと勉強するより、傷官特有の集中力を活かした勉強となる。また、傷官を持っている生徒は先生に くどくどと説明されることを嫌う。そして印綬のように中世ヨーロッパの徒弟制度に耐える星ではない。束縛されると却って伸びなくなる。

②特殊才能

 頭脳明晰で学問や芸能に秀でる天才型の星である。また感覚的な能力があるために、技術者、コンピューター関係の仕事に携わる人が多く、 何らかの特殊な才能をもっている。ただし、傷官の小説家は少ない。

③理想家

 物事を純粋に考え理想が高い。現実とのギャップに疑問を抱くことが多い。

行動様式

①直情型

 焦りや不満、反抗、感情の激しい表現や暴力的になりやすい。

②信念

 独断、確信、決断、名誉にこだわり計算高い。

③若年性

 多印身弱と多財身弱はボケやすいが、傷官は一番ボケにくくいつまでも若い。

社会性

①組織性

 集団生活には向かない。組織の一員というよりも、その特殊な才能を活かした部署がよい。

②事故

 病身か健康でも数回の手術を経験しやすい星である。或いは事故や災難で怪我をしやすい。特に五行の食傷星に四つ以上星がある場合には、 事故を起こしやすい。年上の傷官でかつ旺相している場合や、官星と尅しあっている場合、 またクッションとなる印星や財星がない場合などは特に注意しなければならない。

③夫婦関係

 相性もあるが、四柱に傷官星が強く現れている場合や五行に太過している女性は、男性を表す官星を尅してしまうため、 夫婦の争いが多くなり、離婚してしまうケースも多々ある。傷官は夫婦喧嘩をしても何を考えているかわからず、 怖い面がある。また結婚を考えずに社会に生きる女性も多く見られる。

④職 業

 競争で勝負をつける仕事が良い。駆け引きの多い不動産業や感覚的鋭さが必要な仕事。 仲介業や弁護士、古物商、医者(特に外科医)、コンピュータ関係、芸術家、鑑定士、会計士、通訳、スポーツ選手など。

四柱での意味

①年柱の傷官

 傷官は年上を嫌うという原則があり、身に傷が入り安い傷官となる。特に年上の傷官が旺相している場合にはその傾向が強くなる。 地支が休囚している場合には(五行に太過していなければ)心配はいらない。 傷官に帝旺羊刃が付く場合や旺相した年上の傷官が官星と並ぶ場合には要注意である。

 また、年上の傷官は父子相尅の傷官と言われ、父親との意見や感情の対立が起きやすくなる。その場合に中和してくれる印綬があれば、 良き母の助けによって相尅から救われる。それから先祖に殺傷や刑傷刑罰の暗示がある。

②月柱の傷官

 見た目よりも傷つきやすく感受性が非常に強い方が多い。そして特別な才能で生きて行く人が多いようである。 横柄でもないしこびる事もしない。女性がこの星を持っている場合は夫を大切にする必要がある。
]  月上の傷官が一番良いのは財星と並ぶことである。財運は良好となり、中国では、身が旺ずれば金看板を掲げ大金持ちとなる、と言われた。

③時柱の傷官

 時柱は晩年運と子孫運を表すため時柱の傷官は良いとは言えない。短命であったり 子孫運がない場合や子供との生死別も考えられる。 時柱の傷官は旺相している事を嫌う。特に帝旺羊刃が付いた場合には、突然の事故や不慮の死を遂げたり、中には自殺 したケースもある。

 特殊才能が出やすいという面はあるが、性格的には感受性が強いだけでなく、こだわりや偏屈さが出やすくなる。 財星と印星はあればこの凶意は緩和される事ができる。

行運が傷官の場合

①精神面

 神経質に成りやすい時期であるが運気は上向いて来る。焦らずに前進する事が得策である。目標や理想を高く掲げやすく、 その分現実とのギャップが生じた場合、イライラする事が多くなる。直感や閃きが冴える時期で創造性が誘発される。

②健康面

 神経過敏になりやすく、身体の生理機能も敏感に反応する。持病の再発やノイローゼ、怪我、手術などを受けやすい。 特に官星が強い人は要注意の時期に当たる。

③人間関係

 家庭の中や職場で一人でピリピリしやすい時期である。女性の場合は傷官が夫を表す官星を傷つけるという意味から、 夫婦の間に亀裂が生じやすい。比肩星の時期にトラブルが起きた夫婦の場合などは、この傷官の時に離婚訴訟といったケースも見受けられる。

 男性の場合は官星が子供を表すところから子供に問題が発生したり、子供が事故に巻き込まれたりといった暗示も出て来る。 協調性がなくなりやすい事もあり、家庭内でのトラブルに注意する必要がある。

④社会性

 四柱や五行次第で判断は分かれやすいが、官星が意味する社会性である地位や名誉、上司、職業などに傷が入る暗示がある。 全ての事に反発したくなったり、出る杭は打たれ他との衝突を起こしたり、不和からの訴訟問題が起きたり、 恥をかいたり部下のミスの責任を負わされたり、職場での事故や盗難問題に遭遇したり、他の会社が良く見えて会社を辞めたくなったり、 人員整理をしたりされたり、人事刷新や幹部クラスの転職者が出たり、仕事の面では伸びるが人間関係に問題が起きやすい。

 また官公庁からのクレームが付いたりする事もある。官星が強い場合は以上の事が起きやすく、財星や印星が強い命式の場合にはそうでもない。

⑤金運

 金運は上々である。傷官は財を生んでくれる星なので、お金を稼ぐもとを作るチャンスでもある。

他星との関係

①比肩星

 自分から一方的に施すのみで報いがない。盗気とも言われ財を築けない。

②財星

 無限の財をつくり出せる。

③官星

 感情的に走り精神的にいらだちが出てくる。傷官の年は事故や怪我に注意。 また官星の年が来ると比肩(分離・独立)と同じ事が起きる。

④印星

 傷官の力を抑える。印星と財星があれば傷官を弱める。

⑤地支が休囚

 地支が死、墓、絶の場合は問題が少ない。

仮傷官

①適職性

 音楽や技術系を伸ばすと良い。

②思想性

 おかしくなりやすい。偏った考え方や共産主義に傾倒したりする。

③破る星

 仮傷官を破るのは比肩と官星。行動の星が多いと悪くなる。比肩の頃自殺する事がある。

④食傷星

 食神を四柱に含む仮傷官の場合は食神自体の要素は残る。

⑤過傷官

 年上と月上が傷官で五行の食傷に4つ以上星が固まると病身である。 もし健康ならば手術や事故、災難に遭遇しやすい。非常な感情家。

⑥その他

 長生きできない。

傷官十式

 傷官十干記とは日干ごとの傷官の働きを、初代高木乗が官星との関係を中心として、 その軽重や吉凶の如何を公式化したものである。この傷官十干記の原則は、五行別の性情による傷官自体の性質や、 日干の五行、傷官から尅されるところの官星の五行等の性質を明らかにし、更にその傷官と官星の尅し方、 五行の太過・不及・有無・バランス等によって判断されるものである。

 ここで重要なことは、尅=凶ではなく、尅用の妙と言い、尅することで却って傷官が絶妙の働きをする場合があるということである。 天才と言われる人達の中には、この傷官が尅用の妙の作用をしていることが多いものである。

日干が甲乙で丁丙の傷官は「官の旺ずるを要す」

 官の旺ずるを要すとは官星の十二運が旺相していなければならないということである。そうすれば、 火の傷官から尅された金の官星は溶解することなく、尅によって却って器をなし、それが鋸や斧等の刃物となって、 木を切り出し、社会に有用な材として役立つようになることを意味している。

 このように日干木と傷官火、そして官星金との平衡がとれ、吉作用をなせば、吉貴・財富・名誉を得ることが出来るものである。 しかし、官星が旺ずるといっても、五行に太過し過ぎていては良くない。また、傷官よりも官星が強いといっても、 多量の傷官と、より多量の官星の尅し合いでは、やはり却って吉作用は破られてしまうこととなる。

日干が丙丁で己戊の傷官は「傷し尽すを要す」

 傷し尽すとは、簡単に言えば傷官が力を失っているということである。

 その条件を4つ上げる。
●四柱の天干星に現れた傷官の十二運が休囚している。
●五行において傷官が太過していない。
●天干星の並びに傷官が唯一、一つだけあって複数出ていない。
●土の傷官の力が強い場合には、金の財星で漏気するか、 水(官星)と木(印星)の尅用の働きによって傷官の力を弱めている。

日干が戊己で辛庚の傷官は「官去って吉」

 この傷官は辛庚の金で、まさに刃物そのものとも言える非常に強い傷官であり、 一方官星は甲乙の木であるがゆえに柔らかい五行となっている。そのためこの傷官は官星を尅すること甚だしいものである。 それで官星は無いほうが荒れずにすむという事である。

 従って日干が戊己の場合には、傷官のみ有って官星が無いか、官星のみ有って傷官が無いほうがよいわけだ。 もしくは傷官があっても微弱で官星を尅害していないことが望ましいと言うものである。

 丁丙の火の印綬が有って金の傷官を尅するという方法もあるが、この場合火が強いと土(日干)が乾燥し、 ひび割れを起こしものを育成することができず、その用を成さなくなってしまうで吉命とはならない。 土は水気を含んでこそその有用性を現わすことができるからである。

 よって、印星で尅するより水(壬癸子亥)の財星と 生じあうことによって傷官の気を抜き、五行のバランスが良くなり吉命となる。

日干が庚辛で癸壬の傷官は「官を見るを喜ぶ」

 これは官星が出るとかえって良い働きをするという事である。刀職人は鉄(金)を火と水によって鍛錬し名刀を作る。 日干が金(庚辛)の場合は火(丙丁)が官星であり、水(癸壬)が傷官となる。

 従ってこの金と火と水が尅用の妙を顕すことによって、名刀ができると同じように貴命となる。 これが日干が庚辛で、癸壬の傷官は官を見るを喜ぶということの意味である。ここで火が強過ぎると金は熔けて器を成さず、 水も蒸発してしまう。水が強過ぎる場合には火は消えて、金は水に沈んでしまい光を失う。

 よってここでも五行のバランスが必要であると言える。

日干が壬癸で乙甲の傷官は「財官に吉」

 財官に吉とは傷官と官星が並ぶ場合は、必ずそこに火の財星が並んでいることが必要であるということだ。 この時、日干が弱いと日干の気が盗気して弱ってしまうので、真の吉命となる為には日干が旺相している事が大切である。

 水は冷気なので、火が無ければ冷えすぎて土も凍土となり、その用をなさなくなり 木も凍ってしまう。凍土では根をはることができない。 木(傷官)がよく働く為には、木と土が尅用の妙となる適当な水と火(財星)が必要である。

 但し、財星と官星が固まり過ぎると財殺の命となって、財によって身を滅ぼしたり、貧困と孤独に喘ぐこととなるので注意が必要である。

その他

傷官背禄

 比肩星が傷官をはさむ状態でいつも財に苦しむ。比肩星が多く出てはならない。

②年上傷官

 祖父母や両親の仕事や財を得られない。家業を継承せず、長男の場合は次男か三男が家業を継ぐ事になる。 体力的な衰退期に入ってから身体に与える影響がより強くなる。

③話し方

 傷官の多い人は自意識過剰な面があるため、優しく夢を持たせるように接した方がよい。 決してストレートに言ってはならない。