命理学講座 高木乗講述
 

命理学講座

以下は、日本推命学研究会会長の安田靖先生(故人)が、命理学講座「命理干星秘論」高木乗講述と題して、会報で発表した内容である。

年上の敗財

 敗財が年上にあるものは、比肩、劫財と大体同じ現象とみて良い。

 年上敗財となるものは、その両親が生活力が弱いか、又は親と早く生死別する。親が中年にして生活力を失い、自分が親を養い面倒をみなければならないことが多い。

 次の命式の人は、生まれた時にはその父親が未だ独立していないで、なお親がかりの状態であった。(年柱胎の意味がそこに現れている。) つまり、一家の実権がこの人の祖父にあったわけである。

 あたかも、この人の場合にはその父親も早く死別し、後に義父に育てられた。このように年上の比肩、劫財、敗財などで地支が休囚する人の中には、 親自身が若くて生活力に乏しく、或いは貧困の中に生まれたケースは非常に多い。
年:乙酉・敗財・ 胎
月:戊寅・偏財・建禄
日:甲午・  ・ 死
時:癸酉・印綬・ 胎

月戊と時癸で火化傷官
月寅と日午で火局食神
専門用語についての説明
月戊と時癸は干合して火気を生じる。この火気は丙か丁のどちらかである。それは日干の陽陰で決まるということである。 日干が陽ならば、干合して新たにできる気は陰気になり、日干が陰ならば、干合してできる気は陽気になる。

この人の日干は甲、甲は陽のため、戊と癸の干合でできる火気は丁になる。つまり傷官が現れたことになる。

三局の場合は、三局を構成する旺支(子・卯・午・酉)の陽陰によって決まる。旺支が陽ならば、局して新たにできる気は陽気になり、 旺支が陰ならば、局して新たにできる気が陰気になる。寅と午の火局は午が陽のため、火局してできる新たな火気も陽になる。つまり丙が現れたことになる。

この人の日干である甲から丙をみると、食神が現れることになる。

ちなみに、三局する組合せは、旺支が陽ならば、その他の十二支も陽で、旺支が陰ならば、その他の十二支も陰である。