ゆとりや恋愛、色情、子供運を意味する食神
四柱推命講座

食神

情緒性  決断性  行動様式  社会生活

他星との関係  四柱での意味  行 運
 食神は日干から生じられ、日干と陰陽を同じくする天干星(変通星)である。衣食住、健康、生命、安定、遺産、弛緩、ゆとり、 色情、飲食、部下等の意味がある。女性の場合には子供を意味する星にもなる。天干星の中で一番安定した星である。 

吉凶の割合

 男命→吉面:50~60%位  凶面:40~50%位
 女命→吉面:95%位      凶面:5%位

情緒性

①温順性

 性格は温和で陽気、慈悲の心も厚く、優しさがある。ただ積極性に欠ける傾向がある。 口数は少ない方で何を考えているのか分かりにくいところがある。楽天家で気持ちは安定しゆとりを持っている。

②発情性

 特に女性は色気を帯びる。丸くぽっちゃり型。肥満型の体型が多く見受けられる。 軽薄で貞操観念に欠けやすく、決断力不足のために環境に流されやすい。

決断性

①思考性

 優柔不断で思い切りが悪く、言葉や行動がはっきりしない曖昧さがある。

行動様式

①平和性

 人と争う事が嫌いで、本音を表さない事が多い。

②順応性

 人とうまく調和して行動できるが、口数は少ない。表現は下手で受け身である。

③肥満性

 印星や官星が四柱にある場合には心配ないが、特に財星と並ぶ場合は肥満に注意する必要がある。 しかし五行に固まり過ぎて過傷官となっている場合は、やせ型になる。

社会生活

①失恋性

 五行の食傷に太過して過傷官(仮傷官)になっている場合は、恋愛に失敗する。 特に女性の場合は官星を傷つけてしまうので注意が必要。

②旺相

 食神の地支が冠帯や建禄、または旺相した財星が並ぶ場合は、優雅でのんびり屋、 小さい頃から可愛がられ、美味しいものが食べられる。建禄が一番良い。

③色情性

 男女共に異性問題を起こしやすい。特に月上食神で五行に星が固まると色難から夫婦縁が変わりやすい。

④安定性

 食神と財星が並ぶ場合は多くの人々から可愛がられ、財も集まり悠々自適の生活となる。 また子供にも恵まれ、本人の生命も長く安定した人生を送れる。

⑤食禄性

 現在いかに貧乏していても、大運や流年に良星が現れれば財を得て食禄が集まる。

⑥その他

 地支が死や病の女性は子供で苦労する。女性は子供、男性は浮気、飲食の意味がある。

⑦職業

 商売や非生産的な職場に適する。食神と官星があれば医師や税理士に向き、中小企業の経営者も多い。 その他に飲食関係、薬品や健康食関係、農業、服飾関係、サラリーマン、デザイナー、サービス業、 芸能関係、問屋、保母、趣味産業に向く。

他星との関係

①食神ー財星

 食神は財星と並ぶを最良とし、食神が財星を応援してさらに財運を強化する。松下幸之助など、経済人に多い星の並びである。

②食神ー劫財・敗財

 劫財や敗財と並ぶと吉凶が複雑になる。原則的には一見幸せそうでも内実は不幸が潜んでいる人が多い。 月上食神で時上敗財は老後になってから不幸になるか、事業で失敗し苦労する。食神と劫財が並ぶ場合、 大運や流年に財星が旺ずる場合には宝じに当たったりと特殊な財に恵まれる。また援助者にも恵まれ、 困った時でも救いの手が差し伸べられたりする。

③食神ー偏印

 食神と偏印が並んだ場合を倒食といい、偏印が食神を壊してしまい、運気が乱れる悪い運勢である。四柱に財星が出ているか、 五行に三個の財星がある場合は倒食は解除できる。また天徳貴人星がある場合でも、倒食を解除できると言われている。

④食神ー偏官

 偏官は七殺とも呼ばれ、自分を尅する星で凶害をもたらす暴れ馬のような変通星である。 食神はこの偏官という暴れ馬を柔らかく尅して抑えてくれ、七殺性を消し、災いを未然に防いでくれる吉福の星である。 この作用を持つことから、食神のことを別名、破敵星とも呼ぶ。

 ※食神はやさしい星のため、五行の比肩星に星が三個ぐらいないと個性が弱くなり、社会性に欠け環境に流されやすくなる。

四柱での意味

①年柱の食神

 先祖または祖父は良く財を興し子孫に伝えている。祖父母の代で商売を営んでいたり、祖父母や両親の家柄が良く、 その恩恵を受けているとみる。年上に食神がある人は、人当たりが柔らかいのも特長である。

 年柱食神の有名人

②月柱の食神

 中小企業の経営者または職場で中核を担う人となる。中年時に企業を興す人もいる。人あたりは柔らかく商才のある人が多い。

例:西川史子さん

 月柱食神の有名人

③時柱の食神

 時上のみに食神があり、他に重ねて食神を見ない四柱がよいとされる。勿論、偏印がなく倒食しない事が必要である。 大運や五行等が良ければ、長寿となり健康にも恵まれ、子供の孝養を受け老後も恵まれる。 またその子供の運も発展する。年を取ってから食品関係の商売を始める場合もある。

行運が食神の場合

①精神面

 比肩・敗財・劫財の苦しい時期が通り過ぎて、ほっと一息つける時期に入いる(日干が陽干の場合で、陰干の場合は傷官の次になる)。 夢や希望が持てるようになり、頭が冴えてきて創造的な才能が伸びる。気持ちに余裕が出てきておおらかになれる。落ち着きも出てくる。 ただゆとりが心の緩みとなり、油断が生じ後々問題が出る事もあるので、余り羽目は外さないほうがよい。 特に食神は色情の星であるために、浮気や不倫に発展する可能性が大きい。

②健康面

 読んで字の如く食べる神様の星。食べ物にこだわったり、食欲が出てきたり、暴飲暴食の方向へ動きやすい。 基本的には健康運に良い時期である。ただ倒食している場合には要注意である。

③人間関係

 人間関係は良好である。独身者の場合は相手を待つ気持ちが強くなり恋愛したくなる。 気分が浮かれて愛してなくても肉体関係を結んだりしやすい。軽率な行動を起こしやすい時期である。既婚者の場合は、 全ての事を受け入れやすいという面もあるが、主導性がなくなる事で家庭内の問題を解決する事ができず、 問題を悪化させてしまう事がある。誘惑にも乗りやすい時期でもある。

④社会性

 大概は順調に進む。ただ警戒心が弱まり自分の事だけを考え惰性的になりやすい。 結果的に大きな失敗はないが心を引き締める必要はある。一つの仕事に全力を挙げる事ができにくい。 特に経営者は油断禁物である。ただ人気商売の方の場合には人気が上がる。

⑤金運

 上々である。金銭的にもゆとりが出てくる。美味しいものが食べれるという意味が あるので、思わぬ接待にあずかる事もある。